町に飛び出す在宅医療
在宅医療推進フォーラム2026
まず最初にお伝えせねばいけない事は、腹膜透析の話です。ご存知のように腎不全が進行して透析と言う状態になると、通常は血管透析H Dと申しますが、上腕にシャントを作って、そこに針を刺して、血液を一旦外に出し、透析液を介して腎不全物質を取り出します。
しかしながらこれは異常に短時間で血液を体外に出すことにより、血圧が下がったりしやすく、高齢者や体力の低下している方には危険でさえあります。
次に腹膜透析ですが、これはお腹に透析のボタンをつけてそこに透析液を流し込み、腹膜や臓器の間にあるスペースに透析液を入れて、そして一定の時間が経ったらその液を排出します。
これは手順さえ覚えれば、自分でご自宅ででき、仕事を続けながら、透析のために仕事を休むことも必要ありません。さらにゆっくりと透析を入れて腹膜を介して透析をすることにより、血圧が下がるなどのリスクが低いと言う利点があります。
血液透析をしている方が高齢になると、通院やによる血液等跡が不可能となり、そのために入院して透析をすると言うことに通常なります。
もちろん透析を中止すれば、腎不全が進行して、数週間から1ヵ月程度の中で死亡する事は充分に考えられます。
そこで在宅での腹膜透析は高齢者や体力が低下した人たちを、自宅で透析をすることにより入院での透析を減らすことができます。
現在血液透析全体の3%程度が腹膜透析ですが、在宅でそれに対応する先生がいないことから、多くの山間部や地方都市では腹膜透析は通常行われません。
在宅での腹膜透析を提唱する先生がいて、透析病院での腹膜透析の導入、その後の在宅での腹膜透析のフォロー、24時間フルアシストでの支援などを行うことで、高齢者も在宅での腹膜透析が可能となります。
これはかつて血液透析が困難となれば、死をを待つしかないと考えられた事に比べて、腹膜透析の導入を専門医にしていただき、あとは在宅医さえいれば透析が可能なわけです。
全く発想の転換であり、我々もこの提案に驚きを感じました。
会場からは私のクリニックでも行いたいと言う先生まで現れました。
地域の透析病院と連携することによって、我々は在宅での透析を支援できるかもしれません。
厚労省はこの在宅での腹膜透析に点数をつけていただいたそうで、今後、我々も注目するところです。
次にお話ししなければいけないのは、地域とつながると言うテーマです。
最初の演題はコミュニティーナースと言う考え方でした。コミュニティーナースと言うのは、地域に住みつき、健康の相談を受けたり、介護や医療の支援をしたりすると言う看護師さんの考え方です。
疾患が起こる前に、予防をしていく。そして在宅で暮らしている患者さんの支援をすると言う考え方です。
次に古民家カフェを行っている人たちのお話で、地域の人々とオレンジカフェを開いたり、子供食堂を行ったり、マルシェを行ったりすることによって、地域が幸せになっていくと言う活動を報告されました。
さらに佐伯の在宅医、山内先生からは、シェアハウスと言う取り組みを報告されました。
障害のある方や認知症の方がん末期の方、一人暮らしの方などごちゃまぜに、1つの家で共同生活をすることで、介護保険や、医療保険に頼らない、インフォーマルな支援を目指しています。看取りまで行われます。
山内先生は、認知症の往診に始まり、お弁当の宅配サービスや、街中の健康拠点トントントンなどを通じて地域に強く結びつき、地域も山内先生の活動を支援してくれようとしております。
非常にうらやましい環境であります。
一言で言えば、在宅医療は次のステージに移ったと言えます。
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