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金の雫

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 金の雫 もう老人ホームに預けた方がいいですかね、と不安そうに息子は尋ねた。 この人が動けなくなったら、私はもうやれません。どうでしょう。 私を真剣に見つめる目は、落ち着かず、揺れ動いていた。 私は、少し息を吸ってから言いました。寝たきりになるかということでしょうが、ご高齢でもあり、その可能性は大きく、しかしなったからといえ、介護の手間は実は低下します。つまり、トイレや清潔保持は、オムツになると、低下するものです。また、介護サービスを利用すれば、十分にやっていけると思います。 むしろ、その不安を持たれるより、今この瞬間を楽しんであげてください、 貴方とお母様の大切な時間は、金の雫のような時間です。 ゆっくりと味わって、二度とないこの時間を、心に刻んでください、不安なことは、私たちとケアスタッフに相談してください。 とにかく、この時間は貴重で、貴方とお母様の最後の瞬間なんですから 私は話している間、ずっとおばあちゃんの温かい手を握り、背中をさすっていた。おばあちゃんは、ゆっくりと私の手を握り返していた。 息子は、何か言葉を飲み込んで、こくりと頷いた。

花粉症について

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  花粉症について 花粉症研究の父と称される方がいます。チャールズブラックレイと言う人で、1859年に、たまたま子供たちが置きっぱなしにしていた花瓶の中で枯れていた草束に触れたのがきっかけだった。立ち所にくしゃみに襲われ、花粉こそが犯人であると言う確信を持つに至った。ブラックレイは1873年に研究結果をまとめて「夏カタル(星、草熱、あるいは干し草喘息の性質、並びに諸原因に関する実験的研究」を出版、ブリュッセル大学から医学博士を授与された。 彼の研究は、過激で80種類以上の植物の花粉を収集し、そのままあるいは乾燥させて、さらには抽出液にして、自分の花の穴に塗り込むとともに、結膜に点眼し、引っ掻いた皮膚にも擦り込んだ。 いかにも無謀なもので、焼けるような痛み、めまい、とんでもない激痛に襲われミミズ腫れのようなものさえできたと言われている。 花粉症はヨーロッパでは干し草熱と呼ばれて、干し草が原因であると言われていましたが、花粉にその原因を絞り込んでいたブラックレイの研究は秀逸なものでした。 当時花粉症は、アングロサクソン系に多く、農夫や下層階級の人にはあまりかからないと言われ、貴族病とも言われていました。 花粉症リゾートと言うものも流行して、花粉症がない山間地や高地に避難のための豪華なホテルさえ建設され、大規模なレジャーとなったわけです。 現代では考えにくいことですが、花粉症は商業的な利益さえもたらしたわけです。 (出典 東京農大 小塩海平)