難病について考えた
難病について 現在、日本では340疾患が難病の指定を受けています。難病とは、現代の医学でも、原因がわからず、治療法さえあまりない病気です。 パーキンソン病やALS、関節リウマチ、潰瘍性大腸炎などがあります。 私の在宅の患者さんにも、難病と言われる方が数名います。人工呼吸器装着中の患者さんもいます。大抵は大学病院などの専門医で治療や検査を続けながら、私どもがお薬を出し、毎日の生活を見守るというわけです。 考えてみると、難病の患者さんたちの毎日の不安や恐怖、孤独感は計り知れないものがあるでしょう。 教科書でしか知らなかった難病を、専門医でもない在宅医が引き受けるのは、在宅で引き受けてくれる医師がいないからで、本当に私でいいのだろうかと、いつも心配です。 しかし、難病といえ、人間であることには変わりない。基本に忠実に、慎重に診ていけば、何かしらの前兆に気づくだろう。専門医に相談することもできる。しかも難病の専門医は、在宅医にやさしく接してくれる先生が多い。 治療の困難さを理解しているからこそ、お互いの立場や環境を超えて、人の生命そのものを守るという信念て、共感してくれるのだろう。 医学の進歩が、ほとんどの病気を治すことができる現代に、まだまだ原因や治療方法さえわからない難病という病気は、この年寄りの開業医に、忘れかけていた医療への情熱や、医師としての使命を思い出させてくれる。 難病の患者さんでなくとも、もっとたくさんの先生が、在宅医療に興味を持っていただけるであろう未来を夢見て、コツコツと仕事を続けていくしかないと考えています。