末期がんの患者さんへのお願い

 末期がんの患者さんに最近お願いしていることがある




貴方にはまだやるべきことが残っています。


若くて、元気に溢れていても、老いて、病に苦しんでいる人も、残された時間は決まっている。

それを嘆いたり、不安に思っていてもどうしようもない。人は生まれた時から、死すべき運命を抱えている。


それならば、今、この時、大切なことは、残された人に、貴方の人生が何だったのかを、記録して、残してやるべきだと思います。ご家族の力を借りてでも、やらなければならない大切なお仕事です。


子供や孫は、貴方の人生の記録を見て、きっと感動することと思う。

人間は生涯に1冊だけ、本を書くことができる。人生という本だ。


この残された時間の中で、写真や記録を確かめながら、子や孫に、貴方の人生の本を残してあげて下さい。


患者さんが一番つらく思うのは、自分にはもう何もできない、何もすることがないということだと感じています。


どうか、この黄金のような貴重な残された時間を、残された家族のために使ってあげてください。大変な作業かもしれませんが、ビデオや写真などを使ってもいいと思います。

楽しみながら、時間をかけてゆっくりやりましょう。

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