がん患者さんとどう接するか?

九重連山三俣山とトンボ


 よく聞かれる質問です。重たい問題です。難しい問題です。ご夫妻、親子、親戚、友人などなど、個人個人で状況が異なり、一つの回答はないと思います。

でも大切なことは、ご本人は、がんになったからといって、がんという生物に変化してしまったわけではなく、いつも通り、あなたの愛した人間そのものであり、これまで送り、人として愛を持って、普通に接し、愛するしかないと思います。

がんという特別な病気にかかったのではなく、がんという普通の病気にかかっただけです。

特別だという考えは、ひょっとしたら、自分とその人の間に線を引いているかもしれません。

医学の進歩のおかげで、がんの五年生存率は65%であり、脳卒中と対して変わりありません。二人に一人ががんになるわけで、珍しい病気でさえありません。

がんになったことをきっかけに、人生や家族、自分や家族のの幸せについて考え、実践していくことは、がんになろうが、なるまいが大切な事で、それこそが生きている証なんだと思います。

もう一度言います。普通に接してあげてください。そしていつものように愛してあげてください。それしか方法はありません。悲しかったら、一緒に泣いてあげてください。感情をコントロールする必要はありません。我慢は良くないです。対話をやめないでください。口に出さなければ、人間は理解し合えません。そうやって生きていく事が人生なんです

樋野先生の言葉の処方箋より

人生いばらの道、されど宴会

開き直って、どっしり構えてみませんか

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