働く事、生きる事

黒部ダム 2023


生きている事は働いていることだと、信じていた。児島先生にお願いして、仕事を半分にしてもらってから、3ヶ月、慣れてはきたが、仕事をしないという不思議な感覚にいつも囚われていた。

私の祖母は96歳まで生きたが、その数ヶ月前まで働いていた。

主な仕事は漬物をつけることだったが、旅館の漬物と言うのは、呆れるほど大量で、人が入れる位の桶に2つ以上漬け込んでいた。

大量の白菜を天日干しして、塩と白菜の量を加減しながら漬け込んでいく。

その塩の計算が非常に独特で、広告の裏紙に彼女しかわからない計算をして塩の量を加減した。陽気な人で、従業員と焼酎を飲み、歌を唄ったり、踊りを踊ったり、今思えば、遊びながら、仕事をしていた。

その祖母も、家で亡くなった。おそらく老衰だったろうと思う。

 私といえば、70歳になって、仕事を半分にして、山に行ったり旅行に行ったり、遊んでいる。

祖母の事を考えてみれば、生きることは、仕事と遊びの両方だったような気がする。

もっとたくさんの人に、たくさんのがんサバイバーさんに、たくさんの認知症当事者の方に、家族の方に、笑ったり、お話ししたり、歌ったりして幸せを感じてほしい。オレンジカフェや、がん哲学外来の仕事は、これから私が人を遊ばせる仕事だとつくづく最近思っています。


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