話す事は離すこと

 



人間は、自分1人では自分の考え方・感じ方以上のことを考え出すことができません。話すことで「放し」、それを受け止めてもらって、少し「離し」て考えることで、事態は少しずつ進んでいくのです。(岩倉匠 臨床心理士)


カフェでたくさんの方のお話しを聞いていると、話したいことを洪水のように話す方が多いということです。誰にも話せなかったこと、こんなこと話したら、暗いやつだと思われないか?、

惹かれてしまわないか?、嫌われないかと心配しながら、人は話していたんだということがわかります。


樋野興夫先生は、カフェの主催者は、暇げな風格が必要だと言われていたことが、実感できます。


言葉を自分から話すことで、スッキリする放し効果だけではなく、身体から離れることで冷静に物事を考えることが可能になるわけです。


そうやって言葉が、ふわりと空中を漂い始めると、なんとなく、自分の心にストンと落ち込んでいくような気がします。不思議な感じです。議論しているわけでもなく、結論を誰も求めない空間の中で、気持ちが落ち着いていくのがわかります。これぞカフェの醍醐味かと、一人でコーヒーを飲みながら頷いてしまいました。


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